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Severe重度歯周病の治療

歯周外科について

歯周外科(フラップ手術とは)

フラップ手術は、歯ぐきに切開を加えて開くことにより歯や汚れを目でしっかり確認し、綺麗にお掃除をする治療です。歯ぐきを開いて綺麗にした後に縫合糸にて縫合します。一般的な抜歯手術より多少手術範囲は広くなりますが、入院などは必要ありません

麻酔の量も虫歯の治療と同程度の量で行えます。処置の時間は、治療する歯の本数や状態にもよりますが、2~3本の手術で15分~60分程度です。当日は麻酔が切れたら通常通りお食事していただけます。

歯周外科

歯周外科手術を行う必要性

歯周病を改善させるためには、歯周病菌のかたまりであるプラーク(歯垢)や歯石を取り除くことが不可欠です

歯周病の治療では、まず歯周基本治療(プラークコントロールやスケーリング・ルートプレーニング)により、プラークや歯石を取り除きます。

歯周外科の必要性

歯根表面のプラークや歯石は、歯周ポケットの中に器具を差し込み手探りでかき取りますが、深い歯周ポケットでは器具が歯石に届かなかったり、届いても正確な操作ができないため、取り除くことが困難になります。

そのため、歯周組織(歯肉や骨など)の破壊が進んだ深い歯周ポケットがあるケースでは、歯茎を切開して歯周基本治療で取りきれなかったプラークや歯石を目視しながら完全に取り除くため歯周外科治療(フラップ手術等)を行う必要があります。

歯周病専門医による抜歯

抜歯の判定基準について

日本歯周病学会による抜歯の判定基準

  • 1) 対症療法をおこなっても、過度の動揺により痛くて咬めない結果、回避性咀嚼を行ってしまう場合
  • 2) 十分なデブライドメントができない、あるいは暫間固定ができないほど進行した歯周炎
  • 3) 治療中、頻繁に急性膿瘍が生じ広範囲歯周組織の破壊の原因となる可能性がある場合
  • 4) どのような治療計画を立案した時にも、利用価値が見いだせない場合

また、「どのような治療計画を立案した時にも」の観点では、高度なSRP(スケーリングルートプレーニング)歯周組織再生療法、歯周補綴、フルマウスディスインフェクションなどの幅広い治療方法を踏まえた治療計画は一般歯科医に立案することは、かなり難しいかもしれません

また海外の新しい論文では、一般的に要抜歯と判断される歯を歯周組織再生療法によって保存を試みた結果、治療終了後5年経過しても92%の歯が良好に機能していたと報告しています。歯周病専門医による歯周組織再生療法は、予後判定を変えることができると言えます。

重度歯周病による抜歯

抜歯が必要な理由

第一に、どうすればできるだけ多くの歯を残せるかを考えます。歯周病治療とは、もちろんできるだけ歯を残すための治療です。歯周病になった歯、歯肉をもとの健康な状態に戻したり、少なくともそれ以上の進行を食い止めたりするというのが治療の本質です。

歯周病専門医は、そういった観点から、まず、最初にどうすれば出来るだけ多くの歯を残せるかを考えて治療を始めます。

抜歯

しかし、いかなる方法をとっても残す見込みのない歯に関してだけは抜歯をお勧めすることがあります

理由は、そういった歯を残すことは、歯周病原菌の心地よい住処を与えることになり、その歯の周りの骨が大量に溶けてなくなってしまったり、口臭がしたりといったいろいろな悪影響を口の中や全身に与えるからです。

抜歯せずに済むケース

歯を残せるかどうか、残すことが今後のお口の全体の健康にとってプラスになるか、この判断は非常に難しく歯周病専門医はこの判断のために数多くの経験と勉強をしています。

現在かかっている病院で抜歯を勧められても、もしかしたら残せる余地があるかもしれません

抜歯せずに済むケース

当院では、他院で抜歯と診断された方へのセカンドオピニオンを受け付けております。

抜歯後のインプラント治療

抜歯箇所をインプラントしたほうが
良い理由

歯を失ってしまった場合、その歯を回復する手段としては、3つの選択枝が考えられます。

ブリッジ

両隣の歯を小さく削って、被せ物を作ります。その後、橋(ブリッジ)を作るように、歯のない部分をまたぐようにその両方の被せ物をつなげて作り、それを歯の上に接着する方法です。

ブリッジ

義歯

歯がない部分の歯肉の上に人工の歯と歯肉を置く治療法です。噛んだ時に安定するように残された歯に引っかけて使用します。

義歯

インプラント

チタンでできたねじを直接、骨に入れ、そうして作った土台の上に被せ物をつなげる方法です。

インプラント

この選択枝の中で残された歯に負担をかけない方法は、唯一インプラント治療のみになります。しっかりとしたトレーニングを積んだ歯科医師によって施術されたインプラントの成功率は、10年後でも95%以上と欧米では、報告されております

このように現在、歯科インプラントの予知性、成功率は、飛躍的に伸びておりまして、非常に安定した信頼性の高い治療法であるといえるでしょう。数ある歯科治療の中でも、この治療がもたらす効果は、計り知れないものがあります。

失われた歯を取り戻すことは当然ですが、歯を残す専門医である歯周病専門医としての観点から見た場合、その究極の目的は、残された歯を長く残すための手助けになることであると考えています。

つまり、歯周病や虫歯によって歯が失われた場合、当然ながら残された歯もそれなりのダメージを受けていることが多く、その上、歯の数が減ったことで残された歯が受ける負担は、増すことになります。結果としてさらに歯を失うスピードが早くなっていきますので、そういった悪循環に残された歯が陥るのを食い止めることができる唯一の治療法が負担そのものを受け止めてくれるインプラント治療なのです。

うまくインプラントを使い、負担を受け止めさせることで、残された歯の負担を減らし、長持ちさせることが可能になります

保険による歯周病治療の限界

保険の場合

保険治療でも十分歯周病を改善することができます。しかしながら、保険診療にはルールがあり、SRPと呼ばれる歯ぐきの中の歯石取りも、一度に行って良い範囲が決められています

なので一通りお掃除を終えるまでに何度も来院していただく必要があります。またSRP(歯ぐきの中のお掃除)が終わって決まった過程を踏まないと歯周外科治療(フラップ手術)などができません。

保険

歯周外科治療の選択肢も限られており保険範囲内の再生療法(リグロスのみ)ではほとんど治らないことが多いのが現状です。

自費の場合

保険のルールに制約されることがないので細かい検査を行うことができ精密に診断することができるようになるので、患者さんそれぞれの状態に合わせた治療計画を立案することが可能になります。

またFMD(24時間以内に1から2回でお掃除を終える方法)や、保険適応外の材料を使用した歯周組織再生療法を併用することにより治療期間を大幅に短縮し最大限の治療結果を期待することが可能になります。

自費

審美性の回復のための歯ぐきの再生や世界的に行われている材料を用いた骨の再生治療、審美形成外科などは保険治療では行うことができません。

色々な治療法が確立されてきているので担当ドクターにご相談ください。